各国首脳、トルコ政権支持 独首相はクーデター未遂強く非難
トルコ軍によるクーデター未遂を受け、各国の首脳らはトルコのエルドアン政権への支持を表明するとともに、軍事的な衝突に相次いで懸念を表明した。AP通信によると、オバマ米大統領は15日、トルコのあらゆる勢力は民主的に選ばれたエルドアン政権を支持するよう呼びかけた。さらに暴力や流血の事態を避けるよう自制を促した。
トルコの人権問題に繰り返し懸念を表明してきたドイツのメルケル首相は16日、クーデター未遂を強く非難。一方でクーデターを企てた容疑者らには法の枠内で対処するようエルドアン・トルコ大統領に求めた。
ロイター通信によると、英国のジョンソン外相は16日、トルコ情勢に関して「非常に心配している。冷静になり、さらなる流血の事態を避けてほしい」と述べ、トルコの民主的な政府を支持することが重要だと強調した。
ロシア外務省は16日、トルコの合法的な政権と引き続き協力関係を持ち続けるとの声明を出した。テロの脅威が増すなかで軍事的な衝突が起こることは「世界と地域の安定に危険をもたらす」との懸念を示した。
中国外務省の陸慷報道局長は16日「トルコができるだけ早く秩序と安定を取り戻すことを望む」との談話を発表。「中国人犠牲者の報告は受けておらず、緊急措置はすでにとった」とも述べ、情勢を注視する姿勢を示した。
国連の潘基文事務総長は15日に発表した声明で「軍事介入は受け入れられない。民主主義の原則に沿って素早く平和的に文民統制と憲法による秩序を確認することが大事だ」と述べた。